オリ−ブを加害する害虫のうち、最も問題となるのが
    オリ−ブアナアキゾウムシです。モクセイ科の植物を好んで食害し、
    特にオリ−ブを集中的に加害します。
    オリ−ブアナアキゾウムシの防除は、
    薬剤防除だけでなく清耕栽培による耕種的防除、幼虫や成虫の捕殺も効果的です。成虫については、保護色のため見つけにくいですが、
    地際近くや枝の分岐部等に潜伏しているものを捕殺します。
    薬剤防除は、登録農薬により行います。
    スミチオン乳剤、ダントツ水溶剤、アディオン水和剤等がありますが、
    登録内容に従って防除します。
    その他の害虫では、新芽が出始めるとハマキムシ類が新芽を食害します。
    病害では炭疸病が発生します。
    炭疽病は糸状菌(カビ)の一種が侵入することで葉や枝、
    果実などに発生する病気です。果実が発病すると、
    褐色の病斑が円状に現れ腐敗が広がります。
    病斑上に形成された胞子は、雨水に溶け出し、飛沫とともに周囲に飛散し、
    二次感染を繰り返します。炭疽病は、
    果実のどの生育ステージでも感染しますが、
    濃い緑色の頃までは発病しにくく潜在感染の状態にあり、
    着色期以降成熟が進むとともに発生が多くなります。
    薬剤防除は、休眠期にICボルドー66Dを、
    生育期には梅雨、秋雨時期を重点にペンコゼブ水和剤、
    アミスター10フロアブルを散布します。
    薬剤防除だけに頼らず、せん定により日当たり風通しを良好に管理します。